スラダン英語版でゴリのセリフが訳間違い!?
スラムダンクのこのシーンを知っていますか?
ゴリが1年か2年のころの回想シーンです。
湘北高校はぼろ負けしてしまって帰りの電車の中で
当時のゴリの先輩たちがおしゃべりをしていました。
「俺たち大健闘だったよな!」みたいなことを言っていましたが
実際は完全なぼろ負けだったみたいです。
ぼろ負けしたくせに気楽にそんな会話をしていた先輩たちに
ゴリは怒ってスコアを見せながら言いました。
「ダブルスコアのどこが大健闘なんですか」
さて、このセリフで注目してほしいポイントは「ダブルスコア」です。
みなさん、ダブルスコアってどういう意味だか分かりますか?
もし、バスケの試合で自分のチームがダブルスコアで勝ったら、
それは、相手のチームの得点の2倍以上の得点で勝利したということになります。
つまり相手の得点が20点だったら自分のチームが40点以上取っていたら
それは「ダブルスコアで勝った」ということになりますね。
たぶんこの「ダブルスコア」という言葉はほとんど
バスケだけで使われていると思います。
サッカーや野球だったら1-2とか1-3とか2-4とか
数字的にはダブルスコアですけどこんなん普通にありますもんね。
しかも大差になってないですよね。
ダブルスコアで勝ったとか負けたとかっていうのはつまり
大差だったという意味があるんです。バスケでは。
だってバスケでは1-2とか2-4とかいうスコアはありえないですもんね(笑)
そして本題に入りますが、スラムダンクの英語版を読んでいた時に
このシーンの英語訳がなんかおかしいことに気づいたんです!!
とりあえずご覧ください!!
"How is a double-digit loss a good fight? "
さー先ほど注目といった「ダブルスコア」の部分はどこでしょうか。
明らかに "double-digit" ってやつですよね。
でもこれがおかしいんですよねー。
double digit って「2桁」っていう意味なんです!!
つまりdouble-digit loss は「2桁差負け」ということになります。
スコアの差が2桁あるってことじゃないですよ!?
そんなん1-100とか10-1000じゃないですか!!ありえん!!
ここの「2桁差負け」とは10点差とか15点差とか30点差とか
スコアの差が2桁の数字ということですよね。
そして!!皆さん分かっていると思いますが!!
「ダブルスコアの負け」と「2桁差負け」は全く違うものです!!
ダブルスコアは50-100でも2桁差負けは50-60かもしれません。
まー2桁差ですから99点差まであり得るわけですけど、
50点差で負けた時に「2桁差で負けたよー」って言わないですよね。
10点差か15点差ぐらいの時なら2桁差負けって言っても不自然じゃない気がします!
なのでダブルスコアのほうが圧倒的大差っていう印象があります!!
日本語版のスラムダンクでは湘北はダブルスコアでぼろ負けしていますが
英語版では10点差ぐらいのちょっとした負けです。
実際大健闘じゃないですか(笑)
こうなると英語版のゴリはなんで先輩にキレたんだよって
話になっちゃいますね(笑)
「2桁差負けのどこが大健闘なんですか」って。
弱小校が大健闘してんじゃん!!って話です(笑)
というわけで「ダブルスコア」についての訳し間違いの話でした!
ちなみに「ダブルスコア」は和製英語らしくて
アメリカ人に言っても伝わんないみたいですよ!?
ついでにもう一つちっちゃな訳しのツッコミどころを紹介します。
単行本で1話終わった時に次のページの右下に1コマついてるやつです。
「10,000,000年早いわ!」(1千万年)
という日本語版のゴリのセリフが英語版では
"Too soon, Punk!! " になっています。
Too soon 「早すぎるわ!」 Punk 「若造が!」という意味ですね。
英語に訳しずらいセリフなんかはあえてちょっと変えたりすることもありますが
このシーンのセリフをこんな風に変えた理由が分かりませんね。
1千万年早いわ!って普通に英語にできますよねー(笑)